「北川フラム塾」は、アートや地域づくり、農業、食などに関するさまざまな専門家をお呼びして、芸術祭の背景を学んでいくプログラムです。名前の通り北川フラムのリアルタイムな関心ごとにもとづき、じっくりとお話を聞いてみたい方々をゲストとしてお呼びしています。3月27日には「北川フラム塾 芸術祭を横断的に学ぶ」第17回(ゲスト:小野塚知二)が開催されます。
第一期「北川フラム塾 地域芸術祭のつくられ方」は、パンデミック下の芸術祭のあり方を模索するとともに、サポーターのさらなる展開を目指して2020年8月に始まり、「大地の芸術祭」を軸に勉強会と越後妻有でのワークショップを開催してきました。2021年10月からは、第二期「北川フラム塾 芸術祭を横断的に学ぶ」と題して、芸術祭を地域/分野横断的に学んでいく勉強会を毎月開催しています。
これまでに、アートや地域づくり、農業、食などに関するさまざまな専門家にご登壇いただきました。例えば、演出家の平田オリザさんには、兵庫県豊岡市に移住し「豊岡演劇祭」や「芸術文化観光専門職大学」を始めるまでの試行錯誤についてお話しいただきました。「ふくしま再生の会」の田尾陽一さんには、震災後の飯舘村で農民や研究者と協働しながら進めている活動についてお話しいただきました。アーティストの川俣正さんや鴻池朋子さん、建築家の坂茂さんは、芸術祭で制作中のプロジェクトについて生の声を聞かせてくれました。
芸術祭への関わり方が多様であるように、北川フラム塾も世代や分野を問わずさまざまな方が参加しています。毎回50~60名ほどの参加者の中には、各回のテーマやゲストへ関心をお持ちの方、こへび隊などのサポーターとして実際に関わっている方や、芸術祭との具体的な関わり方を模索している企業の方もいらっしゃるようです。
テーマの広さゆえに、アートを入口として農業に出会ったり、地域づくりを入口として食文化に出会ったりというような思わぬ発見があったという声もお聞きします。
今後も毎月1回のペースで開催していく予定です。次回は、経済史を専門とする東京大学特命教授の小野塚知二さんをお呼びして、「イギリス料理はなぜまずくなったか」を扱った研究を皮切りに、食やそれをとりまく文化の衰退の歴史についてお話しいただきます。単発よりもお得な年12回の年額コースもございます。
「北川フラム塾 芸術祭を横断的に学ぶ」第17回 (ゲスト:小野塚知二)
日時:2023年3月27日(月)19:15~21:15(19:00開場)
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「北川フラム塾 芸術祭を横断的に学ぶ」年額コース(年12回)
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<過去の登壇者>
第一期(2020年8月~2021年8月)
・河西範幸「男木島 DIY レポート」
・山岡信貴「荒川修作と縄文とアート不感症」
・下道基行「瀬戸内「 」資料館を中心に」
・EAT&ART TARO「食とアートについて」
・原若菜、沖野優(原広司+アトリエ・ファイ建築研究所)「キナーレの改修について」
・利光収、田尾玄秀「カバコフの作品設計について」
・中谷ミチコ「大地の芸術祭の作品を中心に」
第二期(2021年10月~)
・第1回:南条嘉毅、川村清志「スズ・シアター・ミュージアムについて」
・第2回:平田オリザ「豊岡市での実践について」
・第3回:木奥惠三「現代アートの写真について」
・第4回:木内俊克、砂山太一「小豆島ハウスプロジェクトについて」
・第5回:田尾陽一、矢野淳、佐藤研吾「飯舘村のプロジェクトについて」
・第6回:吉見俊哉「ポストコロナ・ポスト五輪のまちづくり」
・第7回:福田敏也「芸術祭の広報活動について」
・第8回:坂茂「Works and Humanitarian Activities」
・第9回:川俣正「大地の芸術祭の作品を中心に」
・第10回:鴻池朋子「瀬戸内国際芸術祭・大島の作品を中心に」
・第11回:加治屋健司、粟田大輔「中原佑介『社会のなかの美術』を読む」
・第12回:北川フラム「2022年の芸術祭の振り返り」
・第13回:玄田有史「希望のチカラ」
・第14回:田中泯「アートキャンプ白州について」
・第15回:津田大介「芸術祭とサポーター」
・第16回:浪越隆雅「なぜ芸術祭で農業をやるのか」