物理学のメッカといわれ、30人以上のノーベル賞受賞者を輩出してきたイギリス・ケンブリッジ大学キャヴェンディッシュ研究所。150年の歴史をもつ同研究所が、アーティストと科学者の協働と対話を通じて、物質的・非物質的世界の探求を分かち合うために「アーツ・サイエンス・プログラム」を創設しました。そのプログラムの一環として「Cavendish Arts Science Fellowship at Girton College」が発足し、第1期のアーティストを選ぶ公募が行われることとなりました。
アーティストは、ケンブリッジ大学の物理学者や他の研究者と協働し、作品を制作、2023年の新しいキャヴェンディッシュ研究所(レイ・ドルビー・センター)での展覧会等、国内外で発表する機会を与えられ、その成果がこれまで科学と親しみのなかった人たちを含む広範な人々に届くことが期待されています。
プログラムの創設者スキトラ・セバスティアン(Suchitra Sebastian)は、2019年、瀬戸内国際芸術祭を訪れ、アーティストと住民の協働、幅広い層の人々がアートを楽しんでいる姿に感動し、総合ディレクターを務める北川フラムにプログラムへの参画を求めました。
応募者は、国籍不問、ヴィジュアルアーツ、パフォーマンス、演劇、文筆、ダンス、音楽、建築、空間的・社会的実践、テクノロジー、デジタル等、メディアは問いません。特に、これまで科学者と協働したり科学分野で活動した経験のない、思考を誘発する、冒険的なアーティストを求めています。応募にあたっては、国際的な参加を求めるために、翻訳の便宜も図られます。
フェローシップを授与されたアーティストは、2021年10月から2022年10月の間に4か月以上ケンブリッジに滞在し(2回に分けることも可能)、奨学金(1万ポンド)の他、渡航費、滞在中の宿泊・食事、作品制作支援費(1万ポンド)が支給されます。応募締切は2021年5月16日。
アーティストのイマジネーションと最先端の科学研究による、文字通りの“化学反応”。多くのアーティストの応募を呼びかけます。
プログラムおよび公募詳細は下記サイトをご覧ください。