TOPIC芸術祭北川フラム2022.08.08

マ・ヤンソン MADの「光のトンネル」を巡る旅(8/10映像配信)

2022年8月10日、MADアーキテクツと大地の芸術祭は、「越後妻有 大地の芸術祭 2022」に合わせて「マ・ヤンソンMADの「光のトンネル」を巡る旅」を公開します。この映像はYouTubeで公開される予定です。
Tunnel of Light (光のトンネル)に込められたデザイン哲学、創作プロセス、地域社会への長期的な影響について、対談インタビューと現地の風景映像を盛り込んだビデオ・エッセイを通して紐解きます。この映像は、2018年に制作した「Tunnel of Light (光のトンネ ル)」の一部を刷新して発表された新作 “Flow” と、新たに全世界で発表された書籍 「光のトンネル」 を記念して発表されます。

この1時間の映像は、MADの創設者である馬岩松と大地の芸術祭の総合ディレクターである北川フラムによる、「光のトンネル」誕生についての対談からスタートします。また、MADの共同主催である早野洋介が、作品に関する2つの対談をお届けします。一つ目はプロジェクトの協力者であり、テクニカルディレクターの瀬戸聡と、作品完成に至る舞台裏や技術的な課題などに迫る対談。続く東北大学助教授の市川紘司氏との対談では、作品内の空間体験について語ります。全体を通して、地元の風景やトンネル内部を新たに撮影した映像をお楽しみいただけます。

今や地域を代表する作品となった「Tunnel of Light 光のトンネル」。その創造の秘密に迫ります。是非ご覧ください。

概要

8月10日 日本時間 午後8時から配信開始 (全世界同時配信)
MAD Architects YouTubeチャンネル: https://youtu.be/pOjxwFXeXAE

〇 番組の構成

-「光のトンネルはいかにして生まれたか」
マ・ヤンソン(MAD Architects) × 北川フラム

-「光のトンネルの改修プロジェクト」
早野洋介(MAD Architects)× 瀬戸智(グリーンシグマ取締役、技術総監)

-「光のトンネルの建築的な意義とは」
早野洋介(MAD Architects)× 市川紘司(東北大学大学院工学研究科助教、建築史・建築論)

〇 登場者紹介

馬岩松 [マ・ヤンソン]
1975 年、中国生まれ(在住)。MAD Architects の創設者として、建築を通して社会、都市、環境の新しいバランスを生み出すというビジョンのもと、様々なスケールのデザインをリードしている。また、デザイン活動と並行して、国内外の個展や出版物、アート作品を通じて、都市や建築の文化的価値を探求している。2010 年、「RIBAインターナショナル・フェローシップ」を受賞。2014 年、世界経済フォーラムより「ヤング・グローバル・リーダーズ(YGL)」を受賞。

北川フラム(大地の芸術祭  総合ディレクター/株式会社アートフロントギャラリー代表)
1946年新潟県高田市(現上越市)生まれ。東京芸術大学美術学部卒業(仏教彫刻史)。アートによる地域づくりの実践として「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」(2000~)、「瀬戸内国際芸術祭」(2010~)、「房総里山芸術祭  いちはらアート×ミックス」(2014、2021)、「北アルプス国際芸術祭」(2017、2021)、「奥能登国際芸術祭」(2017、2021)で総合ディレクターをつとめる。主な受賞に2003年フランス芸術文化勲章シュヴァリエ、ポーランド文化勲章、2012年オーストラリア名誉勲章・オフィサー、2017年度朝日賞、2018年度文化功労者。2019年イーハトーブ賞など。

早野洋介MADアーキテクツ共同主宰)
1977年愛知県生まれ。2000年早稲田大学理工学部材料工学科卒業、2001年早稲田大学芸術学校卒業後、2003年ロンドンAAスクールで建築学修士号を取得。ザハ・ハディド事務所を経て、2004年よりマ・ヤンソン(馬岩松)、ダン・チュン(党群)と共に中国・北京を拠点とするMADアーキテクトを共同主宰。東洋の思想を取り入 れ建築の未来を模索し、人と自然、環境との情緒的関係を創造し、建築文化の在り方を探求している。東京大学、早稲田大学芸術学校にて非常勤講師を務め、ロンドンAAスクールにて外部有識者審査員を務める。代表作に「Tunnel of Light」(新潟)、アブソリュート・タワー(トロント)、ハルビン・オペラハウス(ハルビン)など。

瀬戸智(テクニカルディレクター/グリーンシグマ)
1967年、新潟県新潟市生まれ。1990年に新潟大学工学部建築学科卒業後、株式会社グリーンシグマに入社。一級建築士、ヘリテージマネージャー、建設部門:都市及び地方計画の技術士を保有し、建築設計の他に歴史的建造物や史跡・名勝など文化財に関する調査・設計も手掛ける。代表的な仕事は、越後ワイナリー・レストラン設計、尾瀬沼ビジターセンター設計、新潟市文化財「旧小澤家住宅」整備、国史跡「旧関山宝蔵院庭園」保存修復など。

市川紘司(建築史家/東北大学大学院工学研究科助教)
1985年生まれ。建築史家。博士(工学)。東北大学大学院工学研究科助教。桑沢デザイン研究所非常勤講師。東京藝術大学美術学部建築科教育研究助手、明治大学理工学部建築学科助教を経て現職。2013〜2015年に中国政府奨学金留学生として清華大学建築学院留学。著書に『天安門広場──中国国民広場の空間史』(筑摩書房、2022年日本建築学会著作賞受賞)など。翻訳書に王澍『家をつくる』(みすず書房、共訳)など。

〇関連書籍 『光のトンネル』

馬 岩松[マ・ヤンソン](著/文)  MADアーキテクツ(編集)
発行:現代企画室 定価:2000円+税

地域づくり×建築×アート
「大地の芸術祭」から生まれた越後妻有の新名所 《Tunnel of Light》。中国建築界のトップランナーが手がけたトンネル改修の全貌。名勝・清津峡(新潟県十日町市)を探訪するために1996年に掘削された「清津峡渓谷トンネル」がアート作品として生 まれ変わった。観光資源の稀有な再活性化事例と評価される《Tunnel of Light》のコンセプト、2018年と 2021年の2期にわたる設計・施工のプロセス、竣工後の反響まで、現場関係者や地元住民らの証言をまじえて詳細に明かす。MADアーキテクツ(代表:馬岩松[マ・ヤンソン])のこれまでのプロジェクトも紹介。

http://www.jca.apc.org/gendai/onebook.php?ISBN=978-4-7738-2108-6

関連情報

Tunnel of Light (光のトンネル)

越後妻有を代表する名所のひとつ、清津峡渓谷トンネルを「大地の芸術祭 2018」でアート作品「Tunnel of Light」として改修。さらにエントランス施設を新設。全長750mのトンネルを外界から遮断された潜水艦に見立て、外を望む潜望鏡として途中の見晴らし所と、終点のパノラマステーションで作品を展開する。自然の「5大要素」(木、土、金属、火、水)を利用しながら、建築的な空間とアーティスティックな雰囲気をつくりだし、この歴史あるトンネルを変容させた。人間と自然の関係をあらためて考え、地元の人々、来訪者双方を土地の圧倒的な美しさに再びつなげることを企図している。

大地の芸術祭 公式HPリンク:https://www.echigo-tsumari.jp/art/artwork/periscopelight_cave/

MAD Architects

2004年に中国出身の建築家、マ・ヤンソンによって設立され、ダン・チュン(中国人)と早野洋介(日本人)の3名にて運営される建築事務所。北京、ロサンゼルス、ローマに事務所を構える。東洋的自然観を基に現代社会における新しい建築と都市の在り方の発展に取組み、人々の感情を中心に据えた未来都市「山水都市」のコンセプトを核とし、人と都市と環境との新たな関係性の創出に専心している。http://www.i-mad.com/


越後妻有 大地の芸術祭

新潟県の南端、十日町市と津南町で開催される「越後妻有 大地の芸術祭」は、世界最大級の国際芸術祭であり、日本中で開催されている地域芸術祭のパイオニアです。アートを道しるべに里山を巡る新しい旅は、  アートによる地域づくりの先進事例として、国内外から注目を集めています。

8回目となる今回は、4月29日から11月13日まで半年以上に及ぶ長期間での開催となります。2000年に開催された第1回展から20年を経て、またコロナ禍という事態を乗り越え、芸術祭の原点である「地域づくり」により深く踏み込みます。昨年リニューアルオープンした越後妻有里山現代美術館 MonETでの企画展や、屋内外で展開するイリヤ&エミリア・カバコフの作品群など、ユニークな新展開もあります。https://www.echigo-tsumari.jp/

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