来年開催される「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2021」に向けた作品公募は、昨今のコロナウイルス(COVID-19)による影響を鑑み受付期間を延期することになりました。人の移動もままならない中で、芸術祭にも様々な変化が求められているのかもしれません。新たな公募要項と総合ディレクター・北川フラムのメッセージをお伝えします。
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昨今のコロナウイルス(COVID-19)による影響を鑑み、「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ 2021」向けた公募の募集期間を延長することになりました。アーティストやスタッフ、サポーターやお客さんなど、あらゆる人の移動もままならない中で、芸術祭にも様々な変化が求められているのかもしれません。
しかしながら、地域独自の歴史や文化、豊かな自然資源など、その場所の魅力を活かした「サイトスペシフィックなアート作品」そのものの重要性が薄れるわけではありません。また、事態が収束した後、人間と自然、社会とインフラ、生活と文化など、さまざまな関係がより一層問い直されることでしょう。世界が閉鎖的にならないための、アーティストの工夫と挑戦が、作品を通して試されているのだと思います。
何かしらの手段で現地に行かずとも実現可能であり、サイトスペシフィックなインスタレーション作品であれば、それが一番好ましいでしょう。しかしながら、インターネットを媒介としたサイトスペシフィックな作品のアイデアや映像作品の重要性は高まります。なお、実際に地域を訪れることが難しいので、ネット上で資料を配布しようと考えています。
コロナ禍で既存の価値観がいやおうなしに見直される中で、美術は大切な役割を果たせるかが問われてきます。皆様のご応募お待ちしております。
大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ 2021
総合ディレクター
北川フラム