TOPIC2023.12.11

2023年を振り返る

2023年、アートフロントギャラリーは芸術祭、展覧会をはじめ、多様なアートプロジェクトに関りました。その一端をご報告させていただきます。

「奥能登国際芸術祭2023」開催 

会期:9月23日~11月12日

石川県能登半島の先端、珠洲市を舞台に「最涯の芸術祭、美術の最先端」として2017年にスタートした「奥能登国際芸術祭」。2021年、コロナ禍の影響で一年延期した第2回展を経て、第3回の開催準備がすすむ中、今年の5月5日、珠洲市を突如震度6強の地震が襲いました。当初開催も危ぶまれる中、珠洲市、住民、アーティスト、関係者、サポーターは、どのように奮闘し芸術祭は進んでいったのかーーー北川フラムが22回にわたり公式サイトに連載しました。
「奥能登国際芸術祭閉幕。51日間の会期を振り返って」 

コロナ禍と震災を乗り越えて、芸術祭には5万人を超える人々が来場。会期後は、新作のうち9作品を加えた23作品が常設作品となり、「スズ・シアター・ミュージアム」、「潮騒レストラン」は12月8日から営業を再開します。(営業日・時間は公式サイトをご確認ください)
>>常設作品について
>>奥能登国際芸術祭公式サイト

「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ」第9回展にむけて始動  


新潟県十日町市・津南町を舞台に2000年にスタートした大地の芸術祭は、来年2024年に第9回を開催します。
それに向けて、去る11月19日、代官山ヒルサイドテラスにおいて、⼤地の芸術祭実⾏委員会、NPO法⼈越後妻有⾥⼭協働機構、株式会社アートフロントギャラリーが「⼤地の芸術祭25周年感謝の集い! 第9回展企画発表会」を共催しました。当日は、越後妻有から住民の方たちがバス4台で駆け付け、この四半世紀の歩みにさまざまな形で関わってくださった400名が集いました。

また、北川フラムの著書「越後妻有里山美術紀行 大地の芸術祭をめぐるアートの旅」が出版されました。四半世紀にわたる試行錯誤の中でいかに多くの人との協働があったのか、越後妻有を巡りながら北川がガイドするような1冊です。ぜひご高覧ください。

ギャラリー(代官山)

2023年は、中谷ミチコ、冨安由真、大岩オスカール、山本晶、東弘一郎、石田恵嗣、南条嘉毅、大巻伸嗣、原田郁の個展をはじめ、12の展覧会を代官山のギャラリースペースで開催しました。
>>2023年展覧会一覧 
今年1月22日まで開催した「中谷ミチコ:デコボコの舟/すくう、すくう、すくう」で披露された新作《デコボコの舟》により、中谷ミチコさんが第43回中原悌二郎賞を最年少で受賞されました。

中谷ミチコ《デコボコの舟》

また、2023年はコロナ禍を経て、ART SG(シンガポール)、台北當代(台湾)、Tokyo Gendai(横浜)、Kiaf SEOUL(韓国)、Art Fair Asia Fukuoka (福岡)等、国内外のアートフェアに積極的に参加しました。
韓国ソウルで開催されたKiaf SEOULでは、参加作家の角文平さんが世界各地の出展ギャラリー150名以上のアーティストの中から、来場者の投票によって選ばれる「Kiaf SEOUL2023 HIGHLIGHTS Award」を受賞しました。

角文平 Kiaf SEOULでの展示風景 左から《Floating Island #04, #05, #06》、《Memory of the Wild -Chair-》、《Life Time》、《Darts #04, #03》

市原湖畔美術館

アートフロントギャラリーが指定管理者をつとめる市原湖畔美術館(千葉県市原市)はこの夏、開館10周年を迎えました。これまで支えてくださったアーティスト、地域の方々、国内外から来館してくださったお客様をはじめとする多くのみなさまに心から感謝いたします。

>>【市原湖畔美術館開館10周年記念】地域へ、世界へ。わたしたちの10
>>【市原湖畔美術館開館10周年記念】アーティストメッセージー10周年によせて

左より「第10回市原湖畔美術館子ども絵画展」「末盛千枝子と舟越家の人々-絵本が生まれるとき」「湖の秘密-川は湖になった」

年明けには、鴻池朋子さんをゲストアーティストに迎えた「第10回市原湖畔美術館子ども絵画展」、春には「末盛千枝子と舟越家の人々-絵本が生まれるとき」、夏には10周年記念展「湖の秘密-川は湖になった」、そして現在は「光の柱 青木野枝」展を開催。充実した企画展が続いた一年となりました。

市原湖畔美術館 「光の柱 青木野枝」展


Art at Fuliang 2023

会期:9月28日ー11月26日

大地の芸術祭や瀬戸内国際芸術祭等の取り組みへの関心は、国を越えて、海外にも拡がっています。中国では、農村と都市の格差問題の解決に向けて、芸術祭に注目。これまで、多くの自治体や関係機関が芸術祭の視察に来られました。「艺术在浮梁/ART at FULIANG」の開催地、浮梁県寒渓村も芸術祭の視察に来られた自治体のひとつです。
2021年に続き、第2回が開催された「ART at FULIANG」。北川フラムが引き続きアドバイザーを務めました。陶磁器とお茶の産地として知られる中国の江西省景徳鎮市の浮梁県寒渓村で、10の国と地域(中国、香港、フィンランド、イタリア、アメリカ、オーストラリア、日本、イスラエル、フランス、ベラルーシ)から60組のアーティストが参加しました。
アートフロントギャラリーは、眞壁陸二、エステル・ストッカー、Company Didier Theron(パフォーマンス)らの作品制作コーディネートを担当いたしました。

ART at FULIANG2023展示の様子

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